葉緑素の光合成と有機物の生産者
植物、動物、バクテリア、菌類などの食物連鎖からなる生態系の出発点は、葉緑素をもつ植物や藻類が炭水化物をつくりだすことです。植物プランクトン、藻類、植物の葉緑素(クロロフィル)は、太陽光エネルギーを利用し、水と二酸化炭素から炭水化物と酸素を生成する触媒として作用しています。このように、葉緑素をもち自ら有機物を生産する生物は「独立栄養生物」と呼ばれ、生態系の中の「生産者」としての位置をもちます。
対して「従属栄養生物」は自分で有機物を生産できないので、植物などの独立栄養生物を直接、または間接的に餌にする「消費者」となります。さらに、動物や植物の遺体や糞を無機物にまで分解する微生物は「分解者」と呼ばれます。
木質バイオマスの熱利用
間伐材や樹皮、製材工場から出る端材やおが粉などの「木質バイオマス」を、エネルギー利用する為に最も簡易的な利用方は「燃焼による熱の利用」です。製材工場の木材乾燥用の熱や、地域暖房に使用できます。またスウェーデンでは、廃材を砕いて乾燥し、棒状に固めた「ペレット」を製造。家庭用ペレットストーブでの暖房が普及しています。ペレットにすることによって燃焼効率が良くなり、また運搬しやすくなります。日本でも岩手県の葛巻林業が樹皮を使ったペレットを生産しており、公共施設のボイラーなどで利用されています。また「炭」は言うまでもなく、木質バイオマスの熱利用の伝統的な技術です。